11月1日の「すしの日」にミツカンが「全国郷土寿司人気ランキング」を発表した。
食べてみたい各都道府県の郷土ずしをアンケートで聞き、1位は東京の「江戸前にぎり寿司」、2位が北海道の「蝦夷前(えぞまえ)寿司」となった。「江戸前」はネタの魚介類を塩や酢でしめるなど一手間加えてうま味を引き出すのが特徴のお鮨。「江戸前鮨」のことを調べていたら、どうしても江戸前鮨を食べたくなってきたので、いまにわかに注目を浴びている新規名店をロケーションジャパンが先取りでご紹介!
この江戸前鮨が来る!編集部が流行を先取り!
今回編集部がお邪魔したのは、埼玉県の東大宮駅にある「すしと燻製ささ木」。
新宿から湘南新宿ラインに乗ること約50分、東大宮駅を降りて15分ほど離れた場所にひっそりと佇む隠れ家です。駅から少し離れた落ち着いた場所にあり、サッカー選手や芸能人も密かに通う、知る人ぞ知る名店です。ロケーションジャパン編集部が注目したのは、寿司屋でありながら燻製という違うジャンルにも挑戦する店主・佐々木翼さんのこだわり! 燻製も扱うこのお寿司屋さんは、燻製商品を販売する、「283SMOKE」もお店に隣接しています!
※「すしと燻製ささ木」は父でもある「すし屋の信太」の店舗と共にお店を構えています。
※佐々木さんの父「すし屋の信太」大将の佐々木信二さん。
お腹が空いたのでさっそく店内へ…。
店内は完全予約制のお店らしくシンプルな内装に高級感が漂う。
完全予約制という店内には、まず手前にカウンター席があり、さらに奥ののれんをくぐると半個室の席が。プライベートもしっかり守れそうです。そちらに案内いただき、料理はその日のおすすめを出していただけるよう「おまかせ」にしてみました!
前菜の質の高さだけでも十分満足!素材のうまみを存分に味わって!
最初に出てきたのは、お店自慢の燻製した鯛とまぐろ。鯛は塩であっさり、まぐろはわさびと醤油をつけていただきます。
このわさびにもこだわりがあるという佐々木さん。ドラマ『孤独のグルメ』で五郎さん(松重豊)が食べた静岡県河津町の「河津わさび丼」をご存知でしょうか? ドラマに登場し、一躍有名になったわさびですが、実はそのわさびを使用しています。ツーンと香るわさびと燻製の独特の香りが相性良く味わえます。
お次はまぐろのミョウガともろみをあわせていただく。
かき混ぜるともろみの辛すぎない塩気がまぐろとミョウガ・ネギの風味があわさるハーモニー。
そしてしめさば。しめさばには小豆島産のオリーブオイルをかけ、下に敷かれた水菜を巻いてサラダ感覚で楽しめます。これがまた絶品!
燻製ネタが続きます。
なんと、見るのも珍しい大きな牡蠣の燻製も! 濃厚でまろやかな味わいが口の中でいっぱいに。
次はなんだろう?ワクワクしながら待っていると、何やら大きな天麩羅が。
その大きな塊の正体は、なんとホタテでした!
こんな大きな肉厚なホタテ、見たことない!というほどのボリューム感。
こちらも燻製したあとに揚げており、外はさくっと、身はプリプリで、クセもなくホタテ独自の風味が引き立っています! 弾力がしっかりしていて噛みごたえも十分。
そして、アワビも登場!
コリコリとした食感と、噛むほど溢れ出てくる滋味あふれるアワビの旨味が絶品です!
アワビの肝は初めて食べましたが、濃厚で滑らかな味わいは海の宝物を食べた感じでした!
そしていよいよ”お待ちかねのお鮨”の出番!
佐々木さんが目の前でひとつひとつ丁寧に握ってくれました!
素材の美味しさを存分に味わえっるように小さめの赤酢のシャリ。
女性にも人気のお店で知っていれば隠れ家的な雰囲気で楽しめること間違いなし!
白身の「鯛」から「うに」、光物の「こはだ」、「いくら」、「あなご」と続々自慢のネタを堪能。カウンター越しにお鮨を握る姿は”鮨職人”そのもの!
鯖まずは小豆島産のイナダから。さっぱりとした味わいで、コリコリとした感触の味わい。
ガリもとても美味しく口の中の味をさっぱりとさせてくれる。
江戸前寿司の定番と言えば「コハダ」。
瑞々しく輝く姿は美しく、職人の手仕事で濃厚な旨みが引き出された味わいを堪能する。
白身魚の王様と言うべき味わいの”鯛”
淡白な味わいの中にも鯛本来の”あまさ”を存分に引き出された味わい。
なかでも感動したのがのどぐろ!
生の切り身の上に炙りを重ね、“冷たい”と“温かい”が絶妙に舌で感じられる不思議な感覚。
ただ、おいしい。
まぐろ(トロ)は、名前の通り『口の中でとろっとトロける味わい』。
しっかりと脂がのり口に入れると一瞬で溶けていき脂のコクが口の中に溢れる。
脂っこさはまったくなく、マグロ本来の味わいも感じて何度でも食べたい!
口の中をウニの濃厚な風味でつい笑みがこぼれてしまうほどのおいしさ!
ウニの風味が苦手という方は、「本当に良いウニを出会っていない」ということに納得。
軍艦巻きから溢ればかりのイクラ。
プチプチした食感と、噛んだ時に出てくるイクラのうまみとシャリ絶妙!
香ばしさが楽しめる炙りでたべるフワフワっのアナゴ!
アナゴの甘みを引き出す塩と、フワフワしたアナゴの一口でペロッと。
赤貝のコリコリっとした食感と、噛むほどあふれ出てくるほんのり甘みと旨味を感じる。
そして、〆はアナゴとキュウリをあわせた細巻き。
素材を切る包丁さばきから、すしを握り方。
カウンター越しならではの”職人の雰囲気”を味わえるのも醍醐味。
アナゴの濃厚な味わいをきゅうりのシャキシャキした食感が爽やかにしてくれる!
デザートには秋の味覚、柿もいただいて、お口直しもばっちり。
燻製から始まり、店主が産地にこだわったネタを存分にいただける「おまかせコース」でした!
店主の佐々木さんが「江戸前鮨×燻製」という新境地に挑戦する理由
先代の大将より継承された想い
「すし屋にして 鮨屋にあらず されど 鮨をにぎるなり」
旬の食材を鮨という枠にとらわれず、美味しく召し上がっていただきたいのだけど、鮨を食べる前につまみを楽しんでもらうと、鮨を食べるお客さんが少なくなる。
鮨屋だけど、鮨屋じゃないみたい・・・でも、やっぱり鮨屋なので、最後は鮨を食べて欲しい!と想いから、これまでにはない新しいジャンルへの挑戦をされています。
そして、佐々木さん自身の鮨職人としてのプライドも!
鮨職人としての”素材の目利き”×料理人としての”手仕事”で化学反応を起こしたい!
化学反応をお客様の舌で感じて素材の味わいを存分に楽しんでほしい。
鮨屋という、素材を選ぶ”目利き”も一流であり、調理師としての手仕事も一流。
過程一つ一つにこだわることで時間はかかるかもしれません。
しかし美味しいもの作って食べるには本来は時間がかかる。
佐々木さんは時間がかかっても一歩一歩前進することで今までにない、「”江戸前鮨”×”燻製」”を融合させ新境地を切り開きました。
佐々木さんがつくる燻製は、鯖・すじこ・魚介類に限りません。
ロカボフードとして女性に人気のあるナッツ類をはじめ、コーン、イカ、さらには北海道から直接仕入れるチーズと種類が豊富にあり、お酒のおつまみにも最適です。
「すしと燻製ささ木」隣にある「283燻製」や通販でも購入可能。
オーダーメイドの木製製機を使用する理由
ステンレス製の燻製機の方が耐久性も良い。
但し、ステンレス製だと水蒸気はこもり素材に液体が落ちる可能性がある。
木製であれば燻製機の中に水分がこもることもないので素材を活かした燻製作りができる。
醤油・オイル・塩などの調味料系の燻製も人気商品!
佐々木さんが何度も試作と試食を繰り返して「美味しい!」と思ったもの以外が売らない。
醤油・オイルは小豆島産「ヤマサン醤油」がから仕入れる。
「283燻製」では佐々木さんの奥さんも店頭で接客してくれる。
女性からも好評のパッケージデザインの考案は奥さんのアイディアから!
鮨・燻製SASAKI 283
住所 埼玉県さいたま市見沼区東大宮3-2-65
TEL 048-788-1303
夜18:00~(1組限定) 5日前からの完全予約制
定休日 月曜日
すし屋の信太
住所 埼玉県さいたま市見沼区東大宮3-2-65
TEL 048-651-2531
昼12:00~13:00 夜17:30~21:30
昼・夜共に前日までの完全予約制 (火曜~日曜)
定休日 月曜日
Smoke Factory 283smoke
住所 埼玉県さいたま市見沼区東大宮3-2-65(すし屋の信太 隣)
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